テスラ(TSLA)の今後について本音で評価するわ。結論として、長期的には成長余地があるものの、短期的にはリスクが多く、2024年以降の競争激化が鍵になる。以下、詳細に分析する。
1. 現状のテスラのポジション
テスラは主に以下の市場で事業を展開している:
- 電気自動車(EV)(Model S, 3, X, Y, Cybertruck, Semi)
- エネルギー事業(蓄電池・ソーラーパネル)
- 自動運転(FSD:Full Self-Driving)
- AI・ロボティクス(Optimusロボット)
- スーパーチャージャー・インフラ
この中で、EV販売が売上の大部分を占めており、エネルギー事業や自動運転はまだ成長段階。問題は、EV市場が競争激化している中で、テスラがどれだけシェアを維持できるかやな。
2. テスラの強み
① EV市場のリーダー
- 2023年のEV販売台数は約180万台(前年比+38%)
- グローバルEV市場シェア:15~18%(ただし低下傾向)
- 利益率は競合より高いが、2024年は価格競争の影響で低下
→ EV販売のトップランナーであることは間違いないが、シェア低下が問題。価格競争をどう乗り切るかがカギ。
② スーパーチャージャーネットワーク
- 他社EVにも開放し、インフラ事業の収益化を狙う
- フォード、GM、メルセデスなども採用
- ガソリン車と同レベルの充電網を構築しつつある
→ EV業界全体の標準インフラとしての地位を確立すれば、持続的な収益源になる。
③ 自動運転(FSD)
- 2024年内にFSD V12をリリース予定
- アメリカ・カナダでは一部で利用可能(ただし完全自動運転には至らず)
- 競合のWaymo(Google系)やCruise(GM系)との競争も激しい
→ FSDの実用化が本格化すれば、テスラの価値は爆発的に上がる。ただし、規制や技術的課題が多く、短期的にはまだ収益に直結しにくい。
④ エネルギー事業の成長
- 蓄電池(Megapack)の売上が前年比+100%超
- ソーラーパネル事業は伸び悩み
- 再エネ関連の市場が拡大すれば、成長ドライバーになりうる
→ EV以外の収益の柱として有望だが、現時点ではまだEV事業ほどの規模感ではない。
3. テスラの課題
① EV市場の競争激化
- BYD(中国)のEV販売台数がテスラを超える
- GM、フォード、VWなどの競合がEV価格を下げ、テスラも値下げ競争に巻き込まれる
- 2024年の販売目標(200万台)は未達の可能性
→ EVの市場シェア低下と価格競争がテスラの利益を圧迫する最大のリスク。
② FSD(自動運転)の不確実性
- 技術は進化しているが、完全自動運転には時間がかかる
- 規制の壁が厚く、実際に「完全自動運転」が許可される国はまだ少ない
- テスラのFSDはL2-L3レベル(競合のWaymoはL4)
→ FSDの成否が長期的な株価の命運を握るが、まだ収益貢献できるかは不透明。
③ エネルギー事業がEVに比べて小規模
- Megapackの売上成長は良いが、全体の売上に占める割合はまだ低い
- ソーラーパネル事業は伸び悩んでいる
- エネルギー事業がEV事業ほどの収益柱にならない限り、EV依存が続く
→ EV事業のリスクをヘッジできるほどエネルギー事業が成長できるかが重要。
4. 株価の今後
短期的な見通し
- 2024年はEV市場の競争激化で利益率が圧迫される
- BYDの台頭で世界EVトップの座が脅かされる
- 米国の金利高止まりが株価にマイナス
- FSD V12のリリースで期待感が高まれば株価回復の可能性
中長期的な見通し
- EV市場全体の成長は続くが、シェアを維持できるかがカギ
- FSDが本当に機能すれば、テスラの企業価値は大幅に上がる
- エネルギー事業が成長すれば、EV依存から脱却できる
- ロボティクス(Optimus)の開発次第では、長期的な爆発力もあり
5. 総合評価
項目 | 評価 |
---|---|
成長性 | ★★★★☆(EV市場は成長するが、競争が激化) |
収益性 | ★★★☆☆(EVの利益率低下が懸念、エネルギー事業の成長次第) |
競争力 | ★★★☆☆(BYDや他の競合が強力、FSD次第) |
株価の期待値 | ★★★★☆(長期的には上昇余地あり、短期的には乱高下) |
結論
テスラはEV市場のリーダーであることは間違いないが、2024年以降は競争が激化し、利益率低下のリスクが高い。
長期的にはFSD(完全自動運転)の成功と、エネルギー事業の成長が鍵になる。
投資するなら、短期的な乱高下を覚悟しつつ、長期的な成長に賭けるスタイルが必要。
「EVだけの会社」から脱却できるかどうかが、次の10年のテスラの運命を決めるやろな。